[SE ELECTRONICS ( エスイーエレクトロニクス ) / SE8 PAIR VE] 新規機材導入

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[SE ELECTRONICS ( エスイーエレクトロニクス ) / SE8 PAIR VE] 新規機材導入

 RED IGUANA STUDIOで新規導入を行った機材のご紹介を致します。
導入を行って欲しい機材リクエストなどございましたらお気軽にお問い合わせください。

機材カテゴリースモールダイアフラムトゥルーコンデンサー
導入日2021-12-31
メーカー名SE ELECTRONICS ( エスイーエレクトロニクス ) 
製品名SE8 PAIR Vintage Edition(VE)
個 数2本
レンタル/貸出可能

RED IGUANA STUDIOに新しく導入いたしました、スモールダイアフラム・コンデンサーマイクの傑作「sE ELECTRONICS / sE8 PAIR」をご紹介します。今回当スタジオが手に入れたのは、2021年に限定リリースされた特別仕様モデル『Vintage Edition(VE)』sE8が持つ精密なサウンドはそのままに、深みのある「グリーン・ハンマード・フィニッシュ(槌目仕上げ)」のボディと「ポリッシュド・クローム・グリル」を纏ったレトロな意匠が特徴です。アコースティック楽器の繊細なニュアンスやドラムのオーバーヘッドなど、現場の「空気感」を正確に切り取るために、このマイクの導入は必然でした。

そもそもマイクロフォンにはどんな種類がある?

レコーディングの成否を分ける最大の要因は、音という空気の振動をいかにして電気信号へと変換するか、その「動作原理」の選択にあります。現代のスタジオワークにおいて主軸となる「ダイナミックマイク」「コンデンサーマイク」。両者の本質的な違いを理解することは、理想のサウンドを追求する上で避けては通れない道です。

1. ダイナミックマイク(Dynamic Microphone)

電磁誘導の原理を用い、空気の振動を磁石とコイルの相互作用によって電気信号へと変換する方式です。

  • 構造的特徴 : 物理的に強固な構造を持ち、湿気や外部からの衝撃に対して極めて高い耐性を誇ります。最大音圧レベル(SPL)が非常に高いため、ドラムの至近距離(クローズマイキング)やフルアップしたギターアンプの熱量を、歪ませることなくダイレクトに受け止めることができます。
  • サウンドの本質 : コンデンサー型と比較すると、ダイアフラムとコイルの重量による「慣性」が生じるため、微細な高域のレスポンスは緩やかになります。しかし、その分、音に「太さ」や「ガッツ」が宿り、ミックスの中で埋もれない実在感のある中低域を捉えることを得意とします。

2. コンデンサーマイク(Condenser Microphone)

「キャパシタ(静電容量)」の原理を利用し、電圧をかけた薄い膜(ダイアフラム)の振動を電気信号に変える仕組みです。

  • 構造的特徴: ダイアフラムがナノメートル単位の薄さで軽量であるため、音の立ち上がり(トランジェント)に対して極めて鋭敏に反応します。ダイレクトな音圧だけでなく、消え際の残響や、奏者の微細な息遣い、空間の広がりまでも精密に描写します。
  • サウンドの本質: 周波数レンジが広く、解像度の高さは圧倒的です。シルキーな高域の伸びが特徴で、メインボーカルや弦楽器など、繊細さと艶やかさが求められるソースにおいて真価を発揮します。

さらに、ハイエンドなコンデンサーマイクの世界には、その出力回路の設計において「トランス搭載」と「トランスレス」という、サウンドの個性を決定づける二つの思想が存在します。

  • トランス搭載: 出力部に変圧器を介在させる伝統的な設計。サウンドに特有の「重み」や「温かみ」心地よい倍音(飽和感)が加わるのが特徴です。
  • トランスレス: 電子回路によって直接出力する現代的な設計。物理的なトランスによる音の着色を排除し、極めてクリアかつハイスピードなレスポンスを実現します。

かつて、トランスレスマイクは長距離のアナログケーブル伝送においてノイズ耐性の面で不利とされてきましたが、現代のステージ袖でのADコンバートとデジタル伝送(Dante等)の普及により、その懸念は払拭されました。伝送路を物理的に最短化できる現代において、トランスレスが持つ本来の解像度の高さは、むしろ最強の武器として再評価されています。

今回の「sE8」は、このトランスレス設計を極めることで、音への不要な着色を排除し、驚異的な低ノイズと忠実な再現性を手に入れた、まさにスモールダイアフラム・トランスレス・マイクの究極形と言える一本です。

sE Electronics:職人魂が息づく新進気鋭のブランド

sE Electronicsは、2000年に音楽家 Siwei Zou 氏によって設立された職人気質のブランドです。効率重視の大量生産が主流となる現代において、彼らは自社工場でカプセルの心臓部を熟練職人が手作業で組み立て、微細なテンション調整まで行う「ハンドクラフト」の伝統を今なお守り続けています。

そのラインナップは非常に独創的で、世界初のデュアル真空管を搭載した大型マイク『Gemini』シリーズや、独自の技術でリボンの弱点を克服したリボンマイク『VR』シリーズ、そして今やライブ現場の新定番となった『V7』など、数多くの「現代の名機」を世に送り出してきました。また、録音環境を劇的に改善した『Reflexion Filter』は、今や世界中のスタジオでスタンダードとなっています。

この手間を惜しまない「手作り」へのこだわりと、自社一貫生産による厳格な品質管理こそが、音楽の細部を捉えるsEサウンドの信頼の礎となっているのです。

なぜ「sE8」なのか?:デモ機で確信した「音の素性」

私がこのマイクに出会ったきっかけは、国内正規代理店であるHOOKUP(フックアップ)さんから「sEの新作が出たので、一度デモ機を試してみませんか」とお声がけをいただいたことでした。

実を言えば、sE8が発売された当初、世のエンジニアたちの多くはこのマイクにそれほど大きな関心を寄せてはいませんでした。派手なプロモーションが行われたわけでもなく、周囲では「誰も見向きもしていない」といった静かな立ち上がりでしたが、私は届いたデモ機を鳴らした瞬間にそのポテンシャルの高さに惹かれ、以来今日に至るまで大切に使い続けてきました。

現在ではプロ・アマを問わずその実力が広く知られるようになりましたが、導入当初に感じたあの鮮烈な直感は、数多のセッションを共に乗り越えてきたことで、今や揺るぎない信頼へと昇華されています。

正式導入の決め手となったのは、同価格帯の製品群の中でも群を抜いて優れた「ダイナミックレンジ」と、驚異的なまでの「自己ノイズの少なさ」です。sE8は当スタジオの機材ラインナップにおいては、最も手に取りやすい価格帯の一つに数えられます。しかし、「優れたサウンドを生むために、ブランドの知名度や価格の高さは絶対条件ではない」という事実を、このマイクはどんな能書きよりも雄弁に証明してくれました。

ここで私が最もお伝えしたいのは、「価格に惑わされず、真に価値あるものを見極める耳を育てること」の大切さです。

カタログ上の数字や他人の評価を鵜呑みにするのではなく、自身の耳で音の解像度、トランジェントの鋭さ、そして精緻な周波数バランスが織りなす空気感を正しく評価する。その「選ぶ耳」さえ磨かれていれば、たとえ高価な機材が揃わずとも、最高の結果を手にする術は見えてきます。sE8という選択は、まさにRED IGUANA STUDIOが掲げる『本質を見抜く力』を象徴するものなのです。

マッチドペアならではの完璧なステレオイメージ

今回導入したのは、厳密なテストプロセスを経て特性を揃えられた「マッチドペア」モデルです。選別された個体同士を組み合わせているため、ピアノやドラムのオーバーヘッドで使用した際に、左右の感度差に左右されない、立体的で安定した音像を提供します。

現場のトラブルを防ぐ堅牢な設計

sE8は音質だけでなく、ハードウェアとしての信頼性も抜群です。オールメタルの堅牢なシャーシに加え、本体に搭載されたローカットフィルターとパッドスイッチにより、現場の状況に合わせて即座に最適なセッティングへ追い込むことが可能です。

まとめ:表現者に伝えたいメッセージ

定番と言われる数倍の価格の高級機と比較しても、sE8が持つクリアで色付けのないサウンドは決して引けを取りません。

「アーティストが奏でる音を、そのままの鮮度で記録したい」

その哲学に、機材の価格は関係ありません。大切なのは、道具のポテンシャルを最大限に引き出し、本物の音を聞き分ける「耳」を持つことです。RED IGUANA STUDIOは、これからもそうした「本質」を大切にする表現者たちの活動を、最強の「ギア」と共に向き合い、全力でサポートしていきます。

この sE8 PAIR が描き出す、リアルな音の世界を、ぜひ当スタジオで体感してください。

SE ELECTRONICS 公式ページ https://seelectronics.com/
SE ELECTRONICS国内代理店(HOOK UP)https://hookup.co.jp/products/se-electronics/

特長(メーカーサイト抜粋)

  • タイプ : スモールダイアフラムトゥルーコンデンサー
  • 指向性 : カーディオイド
  • 周波数特性 : 20Hz – 20kHz
  • 感度 : 25 mV/Pa(-32 dBV)
  • 最大許容音圧レベル :
    139 / 149 / 159 dB SPL(0 / 10 / 20 dB パッド)(0.5% THD @ 1 kHz)
  • セルフノイズ : 13 dB(A)
  • ダイナミックレンジ : 126 / 136 / 146 dB(0 / 10 / 20 dB パッド)
  • S/N比 : 81 dB
  • ローカットフィルター : 80 / 160 Hz、6 dB / Oct(選択可)
  • パッド : 10 / 20dB(選択可)
  • 動作電源 : ファンタムパワー 48V(IEC 61938 準拠)
  • インピーダンス : 110Ω
  • 推奨負荷インピーダンス : 1kΩ 以上
  • 消費電流 : 2.7 mA
  • コネクタ : XLR 3ピン
  • 外形寸法 : 23 mm(直径)x 120 mm(長さ)
  • 本体重量 : 141 g

付属品
sE8 : マイククリップ(変換ネジ付き)、ウインドスクリーン
sE8 Pair : マイククリップ(変換ネジ付き)x 2個、ウインドスクリーン x 2個、ステレオマウントバー、メタルフライトケース

※その他機材などは下記の機材リストからご覧頂けます。


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